自宅で手軽に行えるヘアカラーは、好きなタイミングで髪を染められるため、とても便利です。
しかし、髪を染める際には周囲のものに色が付着してしまうことがあります。
特に畳に白髪染めがついた場合、色が落ちないのではと心配になりがちです。
でも、畳についたヘアカラーを簡単に除去する方法があります。
この記事では、畳から白髪染めを効果的に除去する方法を紹介します。
畳から白髪染めを除去する方法
畳に白髪染めがついてしまった際の除去方法をご紹介します。
①台所用中性洗剤を用いる方法
台所用中性洗剤は、畳の表面に付着した白髪染めを浮かせる効果があります。
畳に新しく付着したヘアカラーを以下の手順で除去する方法です。
【用意するもの】
- キッチンペーパーまたは古い布（数枚）
- 台所用中性洗剤
●手順
- キッチンペーパーまたは古い布で、畳に付着したヘアカラーを軽く拭き取ります。
- 別のキッチンペーパーまたは布に中性洗剤を少量つけてください。
- 洗剤をつけたキッチンペーパーまたは布で、畳に軽く押し当てながら白髪染めが付いた箇所を拭き取ります。
- 汚れが落ちたら、水で湿らせたティッシュで洗剤を拭き取り、その後乾いたキッチンペーパーで水気を取り除きます。
これで白髪染めが完全に除去できない場合は、さらに次の手順をお試しください。
②ネイルポリッシュリムーバーを使用する方法
ネイルポリッシュリムーバーに含まれるアセトンは、非水溶性の液体を溶解する機能を持っています。
【用意するもの】
- ネイルポリッシュリムーバー
- 化粧用コットン
- キッチンペーパー
●手順
- 化粧用コットンにネイルポリッシュリムーバーをたっぷり含ませます。
- 畳に付着したヘアカラーの部分に、リムーバーを含んだコットンを置いて、軽くこすりながら汚れを落とします。
- 汚れを取り除いた後、湿らせたキッチンペーパーでリムーバーを拭き取り、その後乾いたキッチンペーパーで畳の表面の水分をしっかり拭き取ります。
※ネイルポリッシュリムーバーは刺激臭が強いため、使用時には部屋の換気を十分に行うことが重要です。
手元にネイルポリッシュリムーバーがない場合は、消毒用アルコールを同じ手順で使用しても効果的です。
この方法でヘアカラーが完全に除去できない場合は、さらに次の手順を試してください。
③塩素系漂白剤による除去法
この方法では、塩素系漂白剤を使用して畳から白髪染めを漂白し、除去します。
塩素系漂白剤はヘアカラーだけでなく、他の色も漂白する可能性があるため、使用前に畳の目立たない部分で試し、色落ちしないことを確認してください。
【用意するもの】
- 塩素系漂白剤（例：ハイター、キッチンブリーチ）
- 台所用ゴム手袋
- キッチンペーパーまたは化粧用コットン
- プラスチックラップ
- 古布または雑巾
●手順
- キッチンペーパーまたは化粧用コットンに塩素系漂白剤をしみ込ませます。
- 漂白剤を含んだキッチンペーパーやコットンをヘアカラーが付着した畳の上に置き、プラスチックラップで覆います。
- 約30分間そのままにして反応させます。
- ヘアカラーが除去できたら、水を含ませた雑巾や古布で漂白剤をしっかりと拭き取ります。
- 最後に乾いた雑巾や布で水分を完全に拭き取ります。
※作業時は台所用ゴム手袋の着用を推奨します。
畳についた白髪染めが完全に落ちない場合の対応
畳から白髪染めを取り除く方法をご紹介しましたが、完全に色が落ちないこともあります。
白髪染めには元々、髪を染めるための強力な成分が含まれているため、畳に付着すると完全に除去するのは難しいことがあります。
白髪染めが取れない場合、除光液の多用や塩素系漂白剤での処理を繰り返すことは避けてください。
これらの処理は畳を痛める可能性があります。
色がどうしても取れない場合は、無理に落とそうとせず、別の対処方法を考えましょう。
例えば、目立つ汚れがある場合にはカーペットを敷く、または畳の張替えを検討するなどの方法があります。
ヘアカラーの化学成分と除去のコツ
ヘアカラー製品は通常、第1剤と第2剤の二つの主要成分に分けられ、それぞれ異なる機能を持っています。
第1剤と第2剤の主要成分
- 第1剤の成分：酸化型染料、pH調整剤（アルカリ性）、クリーム基材、コンディショニングエージェント、香料、安定剤、溶剤
酸化型染料は酸化反応を利用して色を発現し、pH調整剤はキューティクルを開かせ、メラニン色素の分解を促します。
- 第2剤の成分：酸化剤（通常は過酸化水素）、pH調整剤（リン酸等）、乳化剤、溶剤
第2剤には、第1剤の酸化型染料と反応して色を発現させる酸化剤と、その酸化剤を安定させるpH調整剤が含まれています。第1剤がアルカリ性であるのに対し、第2剤は酸性の特性を持っています。これらはヘアカラーの直前に混合されて使用されます。
混合直後のヘアカラーは通常白色をしており、時間が経過すると酸化によって色が発現します。
畳にヘアカラーが付着した場合、色が定着する前に迅速に拭き取ることが除去の鍵となります。
まとめ
- ヘアカラーは通常、第1剤（酸化染料など）と第2剤（酸化剤など）の二部分に分けられています。
- 第1剤はアルカリ性で、第2剤は酸性です。これらを染髪直前に混合することで色が発生します。
- 畳に白髪染めが付着した場合、色が固定する前に速やかに拭き取ることが重要です。
- 新鮮な汚れには、台所用の中性洗剤で拭き取ると効果的です。
- マニキュア除光液や消毒用エタノールでも拭き取りが可能です。
- これらの方法で除去できない場合、塩素系漂白剤の使用も一つの選択肢です。
- 塩素系漂白剤を使う前には、畳の目立たない部分で試し、問題がなければ全体に適用することが推奨されます。
- 最終的に白髪染めが落ちない場合は、無理に除去せず、畳の張り替えやカーペットの敷設を検討することが望ましいです。
