肩パッドを外すとどうなるのか、シルエットの変化や注意点をご紹介します。
肩パッドを外したら、服のシルエットがどんなふうに変わるんだろう?
肩パッドを外すだけで、服の印象がガラリと変わることもありますよね。
肩パッドの厚みがどうも時代を感じさせるから、自分で外してみたいけど、失敗したらどうしよう…と考える方もいるかと思います。
肩パッドが分厚い程、取り外した時にシルエットが崩れて後悔するかもしれません。
フォーマルなジャケットの場合、分厚い肩パッドの代わりに薄い肩パッドを入れておく方がいい場合もあります。
そこで今回は、肩パッドを外すことで変わるシルエットや、失敗しないための事前に確認しておく所に
ついて紹介します!
肩パッドを外すとどうなる?シルエットの変化を解説
肩パッドを外すことで、服のシルエットや印象が大きく変わることがあります。
特に肩のラインが柔らかくなり、ナチュラルな雰囲気が強まる傾向があります。
- 肩幅が自然に見える
- 全体的にリラックスした印象を与える
- フォーマルからカジュアルな雰囲気に変化
- 上半身がスッキリ見える
- 肩幅が強調されなくなる
- 服全体のラインが柔らかく変わる
例えば、分厚い肩パッド付きのジャケットを外した場合、肩の角張ったシルエットが減り、軽やかで優しい印象に変わります。
反対に、肩パッドを外すことで少しカジュアルに寄るため、きっちりとしたビジネススタイルには不向きなケースもあります。
これにより、肩パッドを外すかどうかは、服を着るシーンや自身の体型に応じて慎重に検討することが重要です。
肩パッドを外すメリット
肩パッドを外すことで得られる主なメリットには、以下の3つがあります。
これらは、肩パッド付きの服を着ることで感じる違和感を解消する要素となります。
- 肩のラインが自然で柔らかく見える
- 肩幅を目立たせず、全体のシルエットが調和する
- ナチュラルでカジュアルなスタイルに寄せられる
例えば、肩パッドを外すことで、華奢な体型の方は肩の強調がなくなり、よりバランスよく見えることが多いです。
また、カジュアルスタイルを好む人にとって、肩のラインが柔らかくなることで、よりリラックスした雰囲気を演出できます。
このようなメリットが、自分らしい着こなしを追求する際に大きな助けとなるでしょう。
肩パッドを外すデメリット
一方で、肩パッドを外すことにはデメリットもあります。
これらを理解し、適切な対策を講じることで失敗を防ぐことが可能です。
- 肩先が落ちて見える
- 袖丈が長くなる
- 実際の肩のラインが浮き出る場合がある
- 服全体のバランスが崩れるリスク
- 洋服が型崩れするリスク
例えば、肩が華奢な方が肩パッドを外すと、肩がより細く見え、服のフィット感が損なわれることがあります。
さらに、肩パッドを外した結果、ジャケットやコートの形状が不自然に見えるケースもあるので、注意が必要です。
肩パッドに厚みがあるほど外した際に肩先が落ちることになり、袖丈が長くなることもあります。
元のデザインが肩パットありきで作られているので、肩パットを取り外すと袖山のシルエットが崩れてしまいます。
肩が落ちるのが気になる場合は洋服のお直し専門店などで肩幅詰めが必要になることも。
そのため、肩パッドを外す際には事前に服全体のバランスをよく確認することが重要です。
肩パッドと外す際に注意したいこと
肩パッドを外すかどうかを判断する際には、いくつかのチェックポイントを考慮すると良いでしょう。
これにより、失敗のリスクを減らし、最適な選択ができます。
- 肩パッドを外すことで服の形が崩れないか
- 肩パッドを外した後の肩のラインが落ちすぎないか確認する
- お直しが必要になる場合の費用
例えば、フォーマルな場面で使用するジャケットの場合、肩パッドを外すことで不向きになるケースがあります。
フォーマルなジャケットの場合は薄い肩パットに交換するのがおすすめ。
通常、フォーマルな洋服の場合、肩パッドが入っていることが多いです。
ただし、今どきの肩パッドは薄くて小さめです。
分厚い肩パッドから薄い肩パッドに交換することによって、洋服の型崩れを防ぎ、極端に肩先が落ちるのも回避できます。
それでも、肩のラインが不自然になる場合には、プロのお直しに相談することで解決するケースもあります。
肩パッドを外す前には、服全体の形を確認し、必要であれば事前に相談することをおすすめします。
肩パッドは自分で外せる?具体的な方法と注意点
肩パッドを外す際には、プロに任せるのが確実ですが、予算などの関係上、自分で外したい場合もあるかと思います。
調べてみた所、YouTubeなどで実際に取り外している動画がありました。
手順をしっかり理解し、注意点を押さえることが重要です。
特に、服の形状を保ちながら作業を進めるためには、準備やコツが欠かせません。
以下に、肩パッドを外す具体的な手順とその際に避けたい失敗例を解説します。
肩パッドを外す手順
肩パッドを外す作業は、次の手順に沿って行います。
肩パッドを外す際には、いくつかの道具を準備する必要があります。
正しい道具を使うことで、作業がスムーズに進み、失敗のリスクを減らせます。
●肩パッドを外す準備に必要な道具
- 糸切りバサミ
- 縫い針と糸
●肩パッドを外す手順
- 裏地の腕や裾の部分の一部を開き肩パッドが付いている部分を引っ張り出す
- 糸切りバサミで肩パッドが縫いつけられている糸を切る
- 肩パッドを丁寧に取り外す
- 引っ張り出した部分を元に戻し形を整える。
- 最初に開いた裏地の一部分を縫い合わせてとじる
肩パッドは表地と裏地の間に手縫いでざっくりと縫いつけられていることが多いです。
肩パッドを縫いつけられている糸を切って、無理に引っ張らないよう丁寧に取り外しましょう。
裏地の肩山部分を開くと最後に閉じるのが面倒なので、腕や裾の直線部分など、後から縫い合わせやすい箇所を開くのがポイント
また、フォーマルスーツの場合、取り外した後に薄い肩パッドを代わりに縫いつけることで服の形が崩れるのを防ぐこともできます。
これらの手順を守ることで、より確実に肩パッドを外すことが可能になります。
肩パッドを外す際に避けたい失敗例
肩パッドを外す際には、いくつかの失敗例があります。
これらを事前に把握することで、失敗を防ぎやすくなります。
- 縫製を無理に引っ張り、布を傷つける
- 表地の肩部分を開いてしまうと元に戻せなくなる可能性が高い
- アイロンの熱で布を傷める
例えば、縫製を無理に引っ張ると、布地に穴が開いてしまう可能性があります。
また、肩パッドは通常、裏地の一部分を最低限だけ開いて裏側から取り出す方法が簡単です。
表地の肩部分の縫製を開いてしてしまうと、初心者が元通りに戻すのは至難の業です。
その場合お直し専門店などに持っていき、本来発生することのなかったお直し料金を支払うはめになることも。
これらを防ぐためには、慎重な作業と適切な道具の使用が重要です。
無理せず最初からプロに任せるのも1つの方法です。
肩パッドが流行った理由
肩パッドが流行した背景には、主に以下のような社会的・文化的な理由が挙げられます。
1.パワードレッシングの象徴
1980年代に肩パッドが大流行した背景には、「パワードレッシング」というコンセプトがありました。この時代、女性がビジネスや社会の場で積極的に進出するようになり、男性的な強さや権威を象徴するシルエットが好まれました。
- 広い肩幅:肩パッドは身体を大きく見せ、力強さやリーダーシップを強調するデザインでした。特に、スーツやジャケットに取り入れられることが多く、女性が「頼れる存在」として見られるためのファッションアイテムとされました。
2.テレビや映画の影響
1980年代にはテレビドラマや映画の中で、肩パッドを取り入れた衣装が多く見られました。例えば、アメリカの人気ドラマ「ダイナスティ」や「ダラス」では、富と権力を持つ女性たちが大きな肩パッド付きの服を着て登場しました。これが一般女性たちの憧れを呼び、ファッションとして定着しました。
3.シルエットのトレンド
ファッションのトレンドとして、1980年代は「逆三角形シルエット」が流行しました。肩を強調し、ウエストを細く見せるスタイルは、視覚的なバランスが取れているとされ、多くの人に好まれました。肩パッドを入れることで、理想的な体型に近づける効果がありました。
4.デザイナーの影響
80年代のファッションシーンを牽引したデザイナーたち(例:ジョルジオ・アルマーニ、ティエリー・ミュグレー)が肩パッドを多用したデザインを取り入れました。特にアルマーニのパワースーツは、女性の社会進出とともに「働く女性の制服」として評価されました。
5.自己表現の手段
この時代の女性たちは、自分の存在感を強調し、社会での自分の立場を主張するために、肩パッド付きの服を選ぶことが多かったとされています。肩幅を広く見せることで、物理的にも心理的にも「強さ」や「自信」を感じさせる効果があったのです。
肩パッドの流行は、単なるファッションだけでなく、社会的な背景や時代精神を反映したものでした。
その後の90年代にはミニマリズムの影響で肩パッドは一旦衰退しましたが、近年ではリバイバルとして再び注目されることもあります。
まとめ
肩パッドを外すとどうなるのか、本文のポイントをまとめました。
肩パッドを外すメリットは
- 自然な肩のラインになる
- カジュアルになる
- 古臭さが和らぐ
などがあります。
肩パッドを外すデメリットとしては
- 肩先が落ちる
- 袖丈が長くなる
- ジャケットの型崩れのリスク
- フォーマル感がなくなる
などがあります。
フォーマルなジャケットの場合は分厚い肩パッドから薄い肩パッドに交換することで、型崩れしにくく、今の時代に着ていても違和感なく着れることがあります。
肩パッドを外す際は洋服のお直し専門店などに依頼し、外した際のシルエットの変化などを、事前に相談するのがオススメです。
また、お直しにかかる費用が予算を超える場合は、他の選択肢を検討するのも一つの手です。
これらのポイントを総合的に考え、自分にとって最適な決断をすることが大切です。