「ラッカースプレー」は手軽に塗装ができて発色も良い為、DIYを楽しむ人ので、広く愛用されています。
しかし、作業に没頭していると、うっかりメガネにスプレーしてしまうこともありますね。
そうした予期せぬトラブルに直面したとき、どうやってラッカースプレーを除去すればいいのか分からず、困ってしまう方も多いでしょう。
【悲報】ラッカースプレーが詰まったので綺麗にしていたら顔に噴射してしまい、塗料がメガネに付着してしまった(´・ω・`) pic.twitter.com/cm64os3lFr
— デンスケ (@densuke640) June 11, 2024
メガネに付着したラッカースプレーってどうやって落とすの?
この記事では、メガネに付着したラッカースプレーの効果的な落とし方をご紹介します。
難しそうに思えるかもしれませんが、実は手軽に試せる方法があります。
今回ご紹介する方法を参考にしてみてくださいね。
ラッカースプレーの成分と落とし方のコツ
ラッカースプレーの成分とメガネについた時の落とし方のコツを順番に紹介していきます。
①ラッカースプレーの成分は何?
ラッカースプレーは、吹きつけてから短時間で乾く特性を持っています。
これは、塗料を溶かすために使用される有機溶剤が揮発性の高いものだからです。
この溶剤が揮発すると、塗料は固まり、表面に定着します。
この性質を利用して、ラッカースプレーを除去する場合も、同様に揮発性の高い有機溶剤を用いると、固まった塗料が再び溶けて取り除きやすくなります。
ただし、有機溶剤は樹脂を溶解する性質を持っているため、ラッカースプレーが付着した材料の種類を確認せずに使用すると、汚れだけでなく下地の素材も溶かすリスクがあります。
メガネについたラッカースプレーを取り除くには、まずメガネの素材を確かめることが重要です。
その上で、適切な溶剤を選び、慎重に作業を進めましょう。
②メガネレンズの素材とその耐溶剤性について
メガネレンズは主にガラス製とプラスティック製の二種類がありますが、市場に出回るレンズの大部分(約90%)はプラスティック製です。
プラスティックレンズは、有機溶剤によって溶けたり形が変わったりする可能性があります。
したがって、ラッカースプレーがプラスティックレンズに付着した場合は、有機溶剤の使用を避けるべきです。
また、レンズには保護のためコーティングが施されていることが一般的です。
現代のレンズは多くの場合、コーティングが施されています。このコーティングは、鋭利なもので磨くと簡単に剥がれてしまいます
洗浄には中性洗剤の使用が推奨され、酸性やアルカリ性の洗剤はコーティングを損なう恐れがあります。
また、一般的な弱酸性のハンドソープでもコーティングを剥がす可能性があります。
③メガネフレームの材質と溶剤への耐性
メガネフレームには、セルロースアセテートの合成樹脂フレームやチタン製の金属フレームなどが一般的に使用されています。
合成樹脂製のフレームは、有機溶剤によって溶解され、色や形が変わる可能性があります。
一方、金属フレームでは、有機溶剤によって塗装が剥がれるリスクがあります。
メガネについたラッカースプレーの落とし方
メガネ付着したラッカースプレーの落とし方を3通り紹介します。
まずはプラスチック製レンズのお手入れ方法です。
①水またはぬるま湯で落とす方法
水性のラッカースプレーを使った場合、完全に乾く前に水やぬるま湯で洗い流すと、簡単に除去できます。
まずこの方法を試してみることをおすすめします。
プラスティック製の眼鏡レンズを洗う際は、ぬるま湯の温度が30℃を超えないよう注意が必要です。
お湯の温度が高いと、レンズが変形したりコーティングが剥げたりする恐れがあります。
洗浄後は、柔らかいタオルやティッシュでレンズを優しく拭き取り、金属部分に水分が残らないようにしましょう。
水分が残るとサビの原因になることがあります。
②専用のメガネ洗浄液で落とす方法
市販されているメガネ専用洗浄液を使う方法もあります。
ラッカースプレーが乾く前にこの洗浄液で洗えば、汚れを落とせる可能性があります。
ほとんどの洗浄液はスプレータイプで、使用が簡単です。
しかし、すべての材質のメガネに使えるわけではないため、使用前には製品のパッケージを確認してください。
メガネ洗浄液は日常的な汚れを落とすために作られていますが、ラッカースプレーを一度で完全に除去できないこともあります。
その場合は、中性洗剤を使う方法も試してみると良いでしょう。
洗浄を繰り返すことで、徐々に汚れが落ちることを期待できます。
③キッチン用の中性洗剤を使った洗浄方法
ラッカースプレーで汚れたメガネが完全に乾く前に、キッチン用の中性洗剤を使用すると効果的に汚れを落とすことができる可能性があります。
キッチン洗剤を使う場合、製品が本当に中性であることを確認しましょう。
油汚れ用の洗剤などは弱アルカリ性であることが多いため、注意が必要です。
レンズのコーティングが剥げないよう、中性以外の洗剤の使用は避けてください。
【準備するもの】
- 中性のキッチン洗剤
- 洗面器
- 渇いたタオルまたはティッシュ
【洗浄手順】
- 洗面器に水を張り、数滴の中性洗剤を加えてよく泡立てます。
- メガネを洗面器に入れ、指先で優しく汚れた部分を洗います。
- 全ての汚れが取れた後、たっぷりの水で洗剤を洗い流します。
- タオルやティッシュでメガネを丁寧に拭き取ります。
- 特に金属部分に水分が残らないよう、しっかりと拭き取りサビを防ぎます。
メガネについたラッカースプレーの落とし方(ガラスレンズの場合)
メガネがガラスレンズの場合のラッカースプレーの落とし方を紹介します。
ガラス製メガネレンズのクリーニングには、有機溶剤が利用されることがあります。この方法では、除光液、ベンジン、ラッカーシンナーなどが用いられます。
除光液に含まれるアセトンは、ラッカースプレーによる汚れを効果的に落とします。
ベンジンは衣類の油性汚れ除去にも使用され、一般的には薬局やホームセンターで手に入ります。
ラッカーシンナーは、ラッカー塗料を薄めたり、塗装用具を洗浄する際にも活用されます。
ただし、ガラスレンズがコーティングされている場合、有機溶剤の使用は避けるべきです。
これは、溶剤がコーティングを剥がす可能性があるためです。
【用意するもの】
- 有機溶剤
- 布またはコットン
- 保護手袋
- 中性洗剤
- 清潔なタオルまたはティッシュ
【手順】
- 保護手袋を着用し、有機溶剤を布やコットンに染み込ませます。
- 染み込ませた布やコットンでガラスレンズの汚れを優しく拭き取ります。
- 汚れを落とした後、新しい布やコットンで余分な有機溶剤を拭き取ります。
- レンズを中性洗剤で洗い、清潔なタオルやティッシュで水分を拭き取ります。
※ 注意:使用する有機溶剤は引火性がありますので、火気の近くでの使用は避けてください。また、強い臭いがあるため、作業時には適切な換気を行ってください。
メガネ屋さんへ相談しよう
メガネにラッカースプレーがついたら、メガネ屋さんに相談するのが最も安全で確実な方法です。
特にコーティングされたレンズの場合、自己処理は難しいです。
ラッカースプレーは速乾性があり、すぐに乾いてしまうため、無理に落とそうとするとメガネが破損する恐れがあります。
メガネ屋さんは、汚れや破損の修理に詳しいプロフェッショナルです。
大切なメガネを守るために、メガネ屋さんに相談することを強くお勧めします。
メガネのフレームに付着したラッカースプレーの取り除き方
メガネのフレームにラッカースプレーが付着した場合は、自分で取り除こうとするよりも、専門店に相談することをお勧めします。
特にラッカースプレーがレンズの近くに付いていると、レンズの取り外しが必要になることがあります。
この作業は専門的な知識を要するため、プロの手に委ねた方が安全です。
フレームやテンプル(つる)は壊れやすいため、扱いには慎重さが求められます。
専門家なら安全かつ適切な方法で処理を行ってくれます。
●作業時の注意点
メガネを洗浄する際は、強く押しすぎないよう注意してください。
コーティングされたレンズは尖った物でこすったりすると、コーティングが剥がれたり傷がついたりすることがあります。
また、つるや鼻あて、ヒンジなどの細かなパーツもデリケートです。
強い力が加わると曲がったり折れたりする恐れがあるため、ラッカースプレーを除去する際はこれらの部分を傷めないように特に注意が必要です。
まとめ
メガネにラッカースプレーが付着した際の対応方法をまとめます。
- ラッカースプレーが付着した場合は、専門のメガネ店に相談するのが最適です。
- プラスティック製のレンズには有機溶剤を使用しない方が良いでしょう。
- コーティングされたレンズは、中性洗剤を使って洗浄することが推奨されています。
- 水性のラッカースプレーの場合、乾燥前に水やぬるま湯で洗い流すことができます。
- ラッカースプレーが完全に乾く前には、メガネ専用の洗浄液や台所用の中性洗剤で除去することも可能です。