多くの家庭の外壁や庭の装飾に使用される「レンガ」は、その趣のあるレトロな外観で多くの人々に愛されています。
しかし、時間の経過と共に、レンガに黒ずみや苔が生えることがあり、これが外観を損ねる原因になることも少なくありません。
汚れたレンガの掃除方法は?
通常のブラシを使用しても、これらの汚れが簡単には除去されないのが実情です。
今回は、そんなレンガの汚れを手軽に落とす方法について紹介します。
レンガに蓄積する一般的な汚れとは?
レンガには主に砂、苔、カビの三つの汚れが蓄積されがちです。
砂の汚れは最も一般的で、屋外の壁や地面に広く使用されるレンガには、風や歩行者によって運ばれた砂が継ぎ目や細かな割れ目に入り込み、レンガの色を暗くしてしまうことがあります。
苔とカビもよく発生しますが、これは特に通気性が悪い場所にあるレンガで顕著に表れます。
地面に敷かれたレンガは湿気や雨により特に影響を受けやすく、苔やカビが生じることで黒ずんだり、緑色がかった見た目になることがあります。
さらに、排気ガスからの油性汚れや、モルタルの成分が溶け出すことで発生する白華現象による汚れも、レンガには存在します。
これらの汚れに効果的に対処するための適切な清掃方法を選びましょう。
手軽にできるレンガ清掃のテクニック
レンガを清掃する方法はいくつかありますが、専門業者に依頼すると費用がかかるため、自分で行う方法をお求めの方も多いでしょう。
ここでは、自分でレンガの汚れを除去する方法について詳しく解説します。
高圧洗浄器を使用する方法
高圧洗浄器は強力な水圧で水を噴射し、レンガの隙間に詰まった砂や頑固な苔、カビを簡単に取り除くことができます。
【準備するもの】
- 高圧洗浄器
● 手順
- 高圧洗浄器を電源に接続し、水道ホースを装着します。
- 電源をオンにし、汚れている箇所に水の噴射口を向けて噴射します。
高圧洗浄器は価格が高いと思われがちですが、低価格のモデルもあり、1万円程度で購入せきるものもあります。
定期的に業者に清掃を依頼するよりも、長期的に見ればコストを抑えることができます。
さらに、車の洗浄や他の掃除にも使用できるため、家庭で1台持っていると非常に便利です。
特に広範囲を清掃する必要がある場合は、高圧洗浄器の使用がお勧めです。
ただし、高圧水流だけでは油汚れや白華現象による汚れを完全に除去できないことがあるため、これらの汚れには異なるアプローチが必要です。
クレンザーを使ったレンガの清掃方法
狭い範囲のレンガ清掃には、クレンザーの使用が効果的です。
クレンザーに含まれる微細な研磨剤が、レンガの隙間や目地に入り込んだ砂汚れやカビ、苔をしっかり落とすことができます。
自宅にクレンザーがない場合、塩と中性洗剤を1:1の割合で混ぜ合わせた簡易クレンザーでも代用が可能です。
【必要なもの】
- クレンザー
- 不要な布
- デッキブラシまたは外壁用ブラシ
- 不要な歯ブラシ
- 水
- スプレーボトル
● 手順
- スプレーボトルに水を入れ、清掃する部分を湿らせます。
- 不要な布等ににクレンザーを取り、湿らせた状態のレンガに塗った後、10分ほど放置します。
- デッキブラシ等の外壁を掃除するブラシでレンガをこすります。
- 目地の汚れなどの細かい部分は、不要な歯ブラシでこすります。
- クレンザーを布で拭き取った後、水でレンガを洗い流します。
この方法は砂汚れ、苔、カビに特に効果的ですが、レンガが乾いた状態でクレンザーを塗ると表面を傷つける可能性があるため注意が必要です。
市販のクレンザーは多くがアルカリ性で、排気ガスによる油汚れにも対応できます。
油汚れは酸性であるため、アルカリ性のクレンザーで中和し、汚れを落としやすくします。
この理由から、排気ガスの油汚れや砂、カビ、苔の汚れに対しても効果的です。
酸性洗剤を活用したレンガの洗浄方法
レンガの汚れを除去するには、サンポールなどの酸性洗剤の使用が効果的です。
この洗剤は、レンガ表面の汚れだけでなく、苔、カビ、白華現象による汚れも効率良く取り除くことができます。
【必要なもの】
- サンポールや他の酸性洗剤
- スポンジ
- 歯ブラシ
- 水
- スプレーボトル
● 手順
- スプレーボトルに水を入れ、レンガを湿らせるために吹きかけます。
- 湿った箇所にサンポールを塗布し、スポンジで広げた後、約10分間放置します。
- スポンジを使って擦り、レンガの表面を洗浄します。
- 目地など細かい部分は歯ブラシで擦ります。
- 最後に、洗剤をしっかり拭き取り、水でレンガを洗い流します。
酸性洗剤を使用する際は、洗剤が長時間レンガに付着するとレンガが損傷を受けたり色が変わる可能性があるため、注意が必要です。
また、ブラシで強く擦ると表面が傷つくことがありますから、スポンジの使用が推奨されます。
この方法は特に砂汚れ、カビ、苔、白華現象による汚れに効果があります。
塩酸やホウ酸など他の酸性洗剤も同様の効果が期待できますが、使用する際は必ず原液を適切に水で薄めてから使用してください。
次亜塩素酸ナトリウムを利用したレンガの洗浄方法
次亜塩素酸ナトリウムを含むカビキラーやハイターなどの製品は、カビや苔に対して強力な殺菌効果を持っています。
この成分を使ってレンガの汚れを除去する方法は非常に効果的です。
【準備するもの】
- 次亜塩素酸ナトリウム含有洗剤
- 不要なタオル
- 水
- スプレーボトル
- 歯ブラシ
- デッキブラシまたは外壁用ブラシ
● 手順
- スプレーボトルに水を入れてレンガを湿らせます。
- 次亜塩素酸ナトリウム含有洗剤を塗布し、10分間放置します。
- デッキブラシを使ってレンガの表面を擦り洗浄します。
- 細かい部分や目地は歯ブラシで擦ります。
- 最後に使用済みのタオルで洗剤を拭き取り、水でしっかりと洗い流します。
次亜塩素酸ナトリウムの使用は、特にカビや苔が原因の汚れを落とすのに効果が見込めますが、洗剤の匂いが強いため作業中のマスク着用をお勧めします。
レンガの汚れを除去する際に気をつけること
レンガの汚れを取り除く際には、いくつかの重要な注意点があります。
● 安全対策としての注意点
- 手袋を着用して掃除することをおすすめします。洗剤や化学薬品を使ってレンガの汚れを除去する場合、皮膚へ直接触れるのをを避けるため、手首や肘まで覆える長めの手袋の着用が推奨されます。
- 洗剤は完全な除去が必要です。使用した洗剤等がレンガ表面に残っていると、時間の経過とともにレンガが腐食する可能性があります。洗剤を洗い流す前にタオルでしっかりと拭き取り、その後十分に水で洗い流すことが重要です。
汚れたレンガの製法方法まとめ
- レンガの汚れには適切な清掃方法を選ぶことが効果的です。
- 高圧洗浄機の使用は砂、苔、カビの汚れ落としに効果が見込めます。
- クレンザーは砂、苔、カビ、油汚れに効果があります。
- 酸性洗剤は砂、苔、カビ、白華現象の汚れに適しています。
- 次亜塩素酸ナトリウムは特に苔やカビの除去に有効です。
- 作業中は手袋やマスクを着用し、安全に注意しましょう。
- 洗剤や薬品を使用後は、それらをしっかりと拭き取り、レンガを清潔に保つことが大切です。